今月は新宿の映画館に行ってきました!2023年8月の鑑賞作品はこの3本
今月も「映画部」の活動をしてきました!
「映画部」なんて言うとわいわいした活動に聞こえるかもしれませんが、実態は朝から夕方までたった独りストイックに映画館をハシゴするという、日々家事と育児、仕事のスケジュールに埋め尽くされている私にとっては、月に1度のスペシャルDAYでございます。
この映画部の活動は「夕食の準備が間に合う17時までに家に帰る」がマイルールなので、1日3本が限界ですが作品の組み合わせを考えるのもまた楽しいんですよね。
ということで2023年8月に観てきた映画を、見どころやおススメしたい人なんかを織り交ぜつつ紹介しますね。内容には触れないのでお気軽にどうぞ、どうぞ。
まずは8月のラインナップをざっくり紹介。
1本目はこちら。
エスキル・フォクト監督『イノセンツ』
今までなかなか観ることが出来ませんでしたが、ついに北欧スリラーに挑戦しましたよ!
2本目。
宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』
これはもう、観ないとね。観たいもんね。
そして、最後の3本目。
グレタ・ガーウィグ監督『バービー』
この作品はグレタ・ガーウィグ監督の次回作はバービー人形の実写化らしい。と噂を耳にした昨年秋からずっと公開日が来るのを楽しみにしていました!
だってグレタ・ガーウィグ監督×バービー人形の組み合わせだけで面白そうですものっ。
こうしてみると、
- ずっと観たいと思っていた北欧ホラー作品
- 宮崎監督のアニメーション作品
- グレタ・ガーウィグ監督の最新作
という、我ながらナイスチョイスな作品たちだったと思います!
ではここから、それぞれの作品についておすすめポイントなどを紹介していきますね。
エスキル・フォクト監督『イノセンツ』
この日はエスキル・フォクト監督自身が大友克洋さんの漫画『童夢』からインスピレーションを得たと語る作品『イノセンツ』からスタートしました。
上映開始は8時10分。
夕方には帰路につく私にとって、ピカデリー新宿の早朝上映って本当にありがたい存在です。毎回ガラガラで存続できるのか心配になる事もありますが、ぜひ早朝上映は続けて欲しいな。
さてこの作品。
4人の子供たちを中心に語られるサイキックスリラーなのですが、映画全体を通しての緊張感が半端ではないんです。
子供たちだけであの空間を作り出しているのが信じられません。監督が子役のキャスティングに1年半をかけたと語るのも頷けるこの作品。
とにかく子供たちの演技が素晴らしいんですよ。
子供の持つ無垢さ、残酷さ、衝動、言葉にならない感情、恐怖。
それらが影響しあい、混ざり合い、反発しあっていく様子をサイキックという特殊な能力を使って可視化しているのがこの映画の魅力だと感じました。
大人が描きがちな「典型的な子ども」から逸脱した子どもの姿を観たい方は必見ですよ!
でも映画館には年に1回行けばよいほう。という人や、付き合い立ての恋人たちにぴったりな作品か?と言われると少し違うかな 笑
私がそんな感じの友人に「ねぇねぇ、今度デートで映画館行くんだけどさ、、、」と相談されたら、断然『ミッション インポッシブル/デッドレコニング part one』を推しますね。
一方で大友克洋さんの漫画『童夢』ファンの方や、『ミッドサマー』『ハッチング―孵化』『LAMB/ラム』といった北欧スリラー好きの方、
エスキル・フォクト監督が脚本を担当したヨアヒム・トリアー監督の『私は最悪。』を楽しんだ方にはぜひ観ていただきたい作品です。
『イノセンツ』について、さらに詳しくはこちらに書いたので、良かったらリンク先にどうぞ!
宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』
2本目は宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』です。
『風立ちぬ』から10年。ついに宮崎監督の最新作が公開!となれば、観ないわけにはいきませんよね。
公開日を過ぎるとYouTUBEでは続々と「考察動画」がアップされましたが、私は事前情報を一切入れずに、まっさらな状態でワクワクしながら映画館へ向かいました。
数々の予告が終わり「NO MORE 映画泥棒」のCMが終わってスタジオジブリのロゴが映る時の高揚感ったらないですよ。
実はそこから、ずーっと最後まで楽しめちゃうのが『君たちはどう生きるか』なんです。
宮崎駿監督の最新作なのにほとんど宣伝がなく、予告編もなく、公式HPもない。
そんな状況なので”わざわざ映画館に行って楽しめなかったらどうしよう”と不安を感じている人もいるかもしれませんよね。
でも大丈夫。
宮崎駿監督の作品が好きなら劇場公開という、大きなスクリーンと充実した音響が用意された環境で作品を楽しむことが出来るこの時期を逃す手はないと思います。
ただ、一緒に見た人と世界観を共有しやすい王蟲(オーム)やロボット兵やトトロ、カオナシといったアイコンが登場しないので、鑑賞後のカフェタイムは少し混乱するかもしれません。
「トトロの毛気持ちよさそうだったねー」
「王蟲(オーム)ってダンゴ虫だよね?」
「独りぼっちのロボット兵が切ないけど優しかったね」
などなど、印象的なキャラクターがいると会話のきっかけもつかみやすいと思うんですよね。
その点から振り返ると、様々なキャラクターが登場するけれどハッキリとした強弱をつけて描かれていないのがこの作品の特徴でもあります。
だから、一緒に観た人とはどのキャラが印象に残ったのかを話し合うのも楽しいかもしれないと思いました。
でも宮崎監督特有の「人間界」と「別世界」がつながる空間を楽しめる人はウキウキすること間違いなしだと思います。
グレタ・ガーウィグ監督の『バービー』
最後はグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』です。
この映画は多くの女性におすすめしたい!
なぜなら現代を生きる女性と同じ悩み事を抱えたバービーたちが、泣いて笑って一生懸命に生きる姿にきっと共感できると思うからです。
さらに言えば、ぜひ彼氏や男友達を誘って『バービー』を観て欲しい。
この作品は女性同士で「わかる、分かる~」と共感しあうだけではもったいないと思うんですよね。もし男性と一緒に観る機会があれば、ケンを観てどんな風に感じるのかゆっくりと聞いてみてくださいね。
そうすれば自分が女性として生きてきた事に気づいたり、また男性として生きるとはどうゆうことなのかを考えるきっかけになるとと思います。
男性の意見は、世代によっても大分印象が変わるんじゃないかなー。
ふとした一言にその人の女性観・男性観が垣間見れて面白そうです!
中央にいるサングラスをかけていない女性がグレタ・ガーウィグ監督です。監督も素敵!
実は、個人的にグレタ・ガーウィグ監督はとっても注目している監督なので、最新作が『バービー』だと知った時から公開日を楽しみにしていました。
彼女が過去に作った映画『レディ・バード』(2017)も『ストーリー・オブ・マイライフ』(2019)も物語の中で固定され続けてきた女性の生き方を解放する作品だと感じて、好きだったんですよね。
そんなグレタ・ガーウィグ監督が”ボン・キュ・ボン”と表現されるような「男性から観て魅力的」な体型をしたファッションドール「バービー」の映画を撮る、と聞けば期待に胸が膨らみます。
そして実際とっても面白かった!
もちろん『バービー』を観る前に、グレタ・ガーウィグ監督の過去作品を観ている必要はないし、女性の生き方がどうのこうの、なーんて事を考えたことがなくても問題ありません。
『バービー』は難しい作品ではなく、映画館内で何度も笑いが起きるエンタメ作品ですからね!
まずもって、主演のマーゴット・ロビーの華やかさは眼福ですし、何といってもケンを演じたライアン・ゴズリングが最高ですよ。
ライアン・ゴズリングは現在42歳のオジサマですが、ケンの残念感が人形の設定年齢と同じ18歳の俳優さんが演じるより断然キュートに観えちゃいます。
ピンク・ピンク・ピンクな世界観が広がる『バービー』は夏にもピッタリな映画だと思うので、ぜひ気になる方はチェックしてみてくださいね。
『バービー』やグレタ・ガーウィグ監督について、こちらにも書いたので、興味があればどうぞ!
以上8月の「映画部」でした。今月はピカデリー新宿とTOHO新宿のハシゴ映画館。
また9月も行ってきまーす♪
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