グレン・パウエル主演の映画「ヒットマン」を観て、2本の映画を選びました!

こんにちは、夏目です。「徒歩5分の映画館」へようこそ!

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こちらの記事で「徒歩5分の映画館」について詳しい紹介をしています。
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9月も下旬。急に涼しさを感じ始めると「暑い、暑い~」とブゥブゥ言っていた夏が恋しくなるワガママなワタクシですが、ここから年末までは毎年あっという間なので2024年の後半もひと月ずつ、じっくり映画を満喫したいと思います!

という事で今月ピックアップした新作映画は「ヒットマン」。そしてこの作品から思い浮かべた2本の映画を集めてみました。

この架空の企画上映にタイトルを付けるなら【偽りの自分と本当の居場所】です。

いつものように、企画のきっかけとなったのは今月から公開がスタートしている新作映画「ヒットマン」。独自固有な作品を撮り続けるリチャード・リンクレーター監督と、今年3本目の主演作となるグレン・パウエルの組み合わせとなれば期待の高まる1本ですよね。

なぜ今回の企画名が【偽りの自分と本当の居場所】なのか。そしてこの3本を選んだ理由も書いていきますので良かったら読んでいってくださいね!

今週集めた3作品

  • 「ヒットマン」リチャード・リンクレーター監督
  • 「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」スティーブン・スピルバーグ監督
  • 「ベイビーわるきゅーれ」阪本裕吾監督

では早速「ヒットマン」から紹介していきます!

【ヒットマン】

グレン・パウエル
私が初めて彼の出演作を観たのは2022年5月に日本公開された「トップガン マーヴェリック」だったようです。2024年にグレン・パウエル主演の映画作品が続々と日本公開されたので調べてみると「トップガン マーヴェリック」の”ハングマン”を演じていたのがグレン・パウエルでした。

わーお!そうと分かるともう一回観たいな、トップガンマーヴェリック~!

グレン・パウエルは今年5月に「恋するプリテンダー」8月に「ツイスターズ」と立て続けに2本の主演作品が公開。さらに今月「ヒットマン」がスタートし彼が今、様々な監督に引っ張りだこな俳優であることがうかがえます。

そんな大注目のグレン・パウエルが主演を務め、監督は私が大好きな作品「ビフォア・サンライズ恋人までの距離」を撮ったリチャード・リンクレーター!これは絶対見逃せないでしょ、という事で先日劇場にて鑑賞してきました。

え!ラストはこれで良いの⁉このハッピーエンド(?)はアリなの⁉という物語のしまい方にビックリする作品でしたが、この結末は観てからのお楽しみにしちゃいましょう。

ところで「ミッドライフクライシス」という言葉を知っていますか?

これは「中年の危機」「第二の思春期」だなんて訳される、ちょっとスリリングな現象のこと。

「ああ、私の人生って一体何だったんだろう」中年期に感じるこの憂鬱な気分の正体は、自分の人生を振り返った時に感じる疑問や後悔、漠然とした不安。ここから深い悩みに陥るのがいわゆる「ミッドライフクライシス」らしいです。

わかる、、、という方も多いはず。

本作品のタイトル「ヒットマン」からグレン・パウエルのキレキレなアクションコメディを期待して観ると肩透かしかもしれませんが、私は鑑賞中、鑑賞後にこの「ミッドライフクライシス」「アイデンティティ」「セルフイメージ」への問いを感じて面白かったです!

グレン・パウエル演じる冴えない哲学教授ゲイリーが徐々に変化していく様子も楽しいですが、ゲイリ―が依頼人とのコミュニケーションを通して人間への好奇心を高めていく様子も面白く感じました。

もしも”偽りの自分”に誰かが恋をしてしまったら。そして、自分自身もこの”偽りの自分”に好感が持てるようになったなら。この”偽り”も自分の一部だと理解していく事が出来れば人は人は変われるのかもしれません。


そして観終わった後はグレン・パウエルの人気の秘密が分かるはず!私も早速彼が主演した「恋するプリテンダー」を配信で観てしまいました笑

ちなみに「恋するプリテンダー」もおススメです!
疲れて帰ってきた金曜日の夜、楽しく週末を過ごしたい土曜日の朝に観たら元気になれるはず。ラブコメに大切な要素が少しわかってきた気がします。やっぱり、笑えて楽しい映画って良いなぁ!

是非注目のグレン・パウエル主演作品をお楽しみくださいね!

作品情報

  • 2023年製作/115分/アメリカ
  • 原題:Hit Man
  • 劇場公開日:2024年9月13日
  • 監督:リチャード・リンクレイター
  • 出演:グレン・パウエル

【キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン】

2本目に紹介するのはレオナルド・ディカプリオが若き天才詐欺師を演じる「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」です!

2003年3月に日本公開されたこの作品。スピルバーグ監督作品であり、出演しているのが日本でも大人気&知名度抜群なレオナルド・ディカプリオとトム・ハンクスという組み合わせなので、公開当時も大きな話題を呼んだ作品だったのと思います。

きっと観たことある人も多いはず!

でもこの作品、私はディカプリオ演じるフランクがもっとパリピな人物像で描かれているのかと思ったし、コメディ色が強くカラフルな作品なのかと思っていました。

ところが観てみると感じるのは”軽さ”ではなく切なさ。そして自己分裂していくフランクと彼を追いかけるFBIのカールの関係性の変化にぐいぐいと引き込まれていきます。

この「追う-追われる」者同士の奇妙な親密さ、みたいなものは私たちを魅了する何かがあると思いませんか?

詐欺師としては天才的な才能と度胸を持っているけれど人間的には未熟な若者フランクと、生真面目で執念深くでも詰めの甘い警察官のカール。

私はこの2人を観ながらルパンと銭形警部、トムとジェリーを思い出しました。銭形警部は「ルパンを捕まえる」という目標を得たことで人生にハリを得たし、ルパンは銭形警部をあしらいつつ、必死に追いかけてくる銭形に情を感じています。

トムとジェリーも似た構図にあり、それぞれのキャラクターはお互いによって生き生きと立ち上がっていますよね。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」でも2人が初めて対峙するシーン、フランクの心を鋭く暴くカールの一言など記憶に残るシーンがいくつもあります。互いに宿敵として関わることでふたりがどのような人生をたどるのかは必見です!

ここからは余談ですが、私はフランクが詐欺師としての才能を開花させていく過程を観ながら「なりたい自分になる方法」を思い出していました。

”語り継がれる名著”のような本でも繰り返し書かれていることですが、もしあなたに理想の人生や理想の自分があるならば、最初にやるべき事は今からそのように振舞ってみる、という事なんですよね。

愛されたい、愛したい、強くなりたい、優しくなりたい、大人になりたい、立派な人間になりたい、お金持ちになりたい。

私たちには色々な「なりたい」があると思います。それを叶えるためには、この瞬間から自分がそうである人物として行動することが一番手っ取り早いし、確実です。

ただし行動した先で「クライシス」を引き起こさないためには、演じている自分もまた自分自身の一部であると認めることが出来なければならない。つまり自分が理想とする「強さ」「やさしさ」「愛」とは何か?を考え、言語化する必要があるのです。

余談が長くなりましたが「ヒットマン」のゲイリーと「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」のカールの描かれ方を比べてみたりするのも面白いと思います。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」は141分と少し長めですが、配信でも楽しむことが出来る作品なので、題名は知っているけど観たことないなーという方もぜひご覧くださいね!

作品情報

  • 2002年製作/141分/アメリカ
  • 原題:Catch Me If You Can
  • 劇場公開日:2003年3月21日
  • 監督:スティーブン・スピルバーグ
  • 出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス
  • 配信情報:U-NEXT、Amazonプライムで配信中

【ベイビー・わるきゅーれ】

最後は女子高生殺し屋のユルい日常と、キレキレのアクションが魅力の1本を紹介します!

映画やマンガに登場する女性の殺し屋って、いつも典型的なキャラクターを割り当てられていると思いませんか?

セクシー担当だったり、セクシー担当だったり、、、あとはセクシー担当だったり笑

これはちょっと言い過ぎですかね。もちろん女性のアクションには破壊力より美しさを、強さより妖艶さを求めるのはエンターテインメントとして自然だとは思っているんですよ。

だから今回の「ベイビーわるきゅーれ」も”女子高生の殺し屋2人組”という設定を知った時には、正直スカッとするアクションを観れるとは期待していませんでした。(すいません!)

ところがどっこい!冒頭15分くらいで繰り広げられるコンビニでの戦いを観た瞬間、私はまひろを演じる伊澤彩織さんの大ファンになりましたよ!

とにかく格好イイまひろのアクションは、真っすぐに「強さ」を表現しています。ダボっとしたライブTシャツがトレードマークの彼女は過剰な身体の露出はないんです。鼻血も出すし、返り血でドロドロになったりもする。でも彼女は美しく、かわいらしい。

日本にこんなアクション女優さんが居たんだ!!女性のアクションをカッコよく演出する監督さんがいるんだ!と嬉しくなりました。

そういえば伊澤さんの動きに驚いたのがきっかけで、アクション俳優や格闘家、武道家のYouTubeを観るようになったんです。その中でブルース・リーが創設したジークンドーのインストラクター石井東吾さんの「ワンインチチャンネル」にはまったりもしました。

今回そんな「ベイビーわるきゅーれ」を3本目に選んだのは、伊澤さんのアクションを沢山の人に見て欲しいからという理由もありますが、今まで紹介した2本を観て女の子2人組の殺し屋のユルい日常と裏街道まっしぐらな人生をコミカルな物語として描けるのは、まひろとちひろの関係性が「親友」「ニコイチ」「ずっ友」だからなのかも、と思い返したからです。

「ヒットマン」のゲイリーも「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」のフランクも「ベイビーわるきゅーれ」のちひろとまひろも誰かを騙して生きる一面があります。皆アイデンティティクライシスが引き起こされる状況にある。

映画には裏街道で生きる人々が沢山登場しますよね。

殺し屋、運び屋、泥棒、探偵などなど。映画が誕生してから数えきれないほど語られてきた孤独を抱える主人公たち。

彼らにとって、ささやかだけれども安心できる場所。そしてついに出会えた心の内を吐露できる存在との関係性の変化。私たちはこうした物語にこれからも強く引き付けられるのかもしれません。

ちなみに9月27日に「ベイビーわるきゅーれ」パート3にあたる「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」が劇場公開されます!

パート1の「ベイビーわるきゅーれ」を観た時は公開館数が少なくて、ひっさびさに池袋シネマ・ロサに行ったのですが今回はワタクシ常連のピカデリー新宿やシネクイントでも公開されています。やったね!

正直「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」は敵役があまり強くなくて世界観が小さく感じられたのですが、今回は敵役に池松壮亮さんがキャスティングされているのも期待大です。

劇場で観るぞー!

作品情報

  • 2021年製作/95分/PG12/日本
  • 劇場公開日:2021年7月30日
  • 監督:阪元裕吾
  • 出演:高石あかり、伊澤彩織
  • 配信情報:U-NEXT、Netflix、Aamazonプライムで配信中

いかがだったでしょうか?

今回紹介するのは以上の3本でした!

少しづつ秋めいてきた今日この頃。毎年夏が終わるとあっという間に年末で「え⁉もう2024年終わるの⁉」という状況になりかねないので、2024年の残りも沢山の映画を楽しみたいと思います!

ちなみに来月気になっている映画作品は

10月4日公開
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」アレックス・ガーランド監督
「ドキュメンタリーオブベイビーわるきゅーれ」高橋明大監督

10月11日公開
「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」トッド・フィリップス監督
「二つの季節しかない村」ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督

10月18日公開
「国境ナイトクルージング」アンソニー・チェン監督

です!他にも注目作品は沢山あると思うので、チェックしてみます。 
ではではー!

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